最近本屋で見つけてかなりやられた本が何冊かある。
奈良の法隆寺や薬師寺の改修で有名な(僕は本読むまで知らなかったけど)今は亡き、最後の宮大工、西岡常一の著書だ。
飛鳥時代に建てられた法隆寺がなぜに1000年以上も大きな改修もなしに立っていられるのか、その理由を熱く語っているのがほとんどの内容なのだけど、これがやばい。
何がやばいって、「人と違う考え方」をとか「新しい視点からの考え方」をなんてことはこれっぽっちも言ってない。
あたりまえの事をなまけず、丁寧に、時間を惜しまず、途中で投げ出すことなく続けることがベストであるという。
その道の先にはまさに究極の技が生まれ、究極の建造物が生まれる。
中でも大工道具、刃物の話に興奮する。
良質な鉄をじっくり時間をかけて刀鍛冶が鍛え、造った刃を究極の技を持った職人が研ぐと、別次元の刃物ができあがるらしい。
「最近の電ノコみたいに押し切るのと違いまっせ。細胞と細胞の間をスカッと切るんですわ。」ときた。
マジやばい!!!
最初に読んだのが、単行本の「木のいのち木のこころ」。
そして今読んでるのが「木に学べ」。
もし僕があと15若かったら、あやうく弟子入りしに奈良に行ってるところです(笑)
ぜひ!
夏平
この本、いいよね。
俺も何年か前に読んで感銘を受けたよ。
木の持つ性質の話とか、2000年生きた木でこしらえた建物は2000年持つ建物になるとか、いくつものフレーズが残ってる。いやあ、こんな本を見つけて出して読んでいるとは、夏平、若いのにやるなあw
投稿情報: 神田 | 2006/07/23 06:58
まさに求道者ってかんじですよねー
人に厳しいけど自分にはもっと厳しい。
この聞き語りの文章も雰囲気出てていいっすよね。
本人がですますで書いてる本も読んだことありますが、全然入って来かたが違いますもんね。
しかし飛鳥時代、話が遠いっすよねー(笑)
投稿情報: 夏平 | 2006/07/23 11:39
この本は、僕もハマっていました。BE-PALに連載当時に毎月楽しみにしてましたよ。
京都の寺を観に行って、「これがこうして作られたんだな」などと見ておりました。
職人の凄さというものを教えられたものです。
また読み返したくなってきた。
投稿情報: ジョニー | 2006/07/26 11:19
ジョニーも好きそう!
これを読んでると、名工の削った極上の木工を見てみたい、触ってみたい、いやいや、頬ずりしてみたいとか思いますよねー(笑)
ジョニーなら同感してくれそう(笑)
投稿情報: 夏平 | 2006/07/26 12:17
はじめまして。社寺建築をしています。この本は好きですよ。このシリーズはいいですね。ちなみにこの本は宮大工の中ではバイブルになりつつありますよ。
投稿情報: ラスカル | 2006/07/29 03:18
おおっ!!
本物の宮大工さんですね!!
やはりあの本はバイブルなんですか・・・
やっぱり西岡常一という人は同業者から見てもすごい人なんですか?
投稿情報: 夏平 | 2006/07/30 11:57
今はすでに亡くなれているんですけど僕の親方は薬師寺再建の時に西岡さんと一緒に仕事なさってたんですけどやっぱり雲の上にいるぐらいすごい技術を持ってた方なんです。西岡さんも今は亡くなられていますけど生涯たった一人だけ弟子をとった小川さんが跡をついで現在もこの世界で社寺木造建築を守っていらっしゃいますよ。
投稿情報: ラスカル | 2006/08/01 02:28
やっぱしすごい人なんですねー
日本が誇れる技術、マジですばらしいと思います。
近いうち、マジで奈良行こぉーっと。
投稿情報: 夏平 | 2006/08/04 15:04