最近、インターネットの急速な発展により、道具のみならず、考え方や感じ方までデジタル化してきていると言われている。
デジタルのひとつの定義として、「ものごとに境界を設けて分け、はっきり区別すること、またはそのような視点」というものがある。
白と黒、善と悪。
最近、いやに民意ははっきりしている。
それに対してアナログの定義に「ものごとに境界を設けず連続体とみなすこと、またはそのような視点」というものがある。
すべては流れの中にあり、それぞれは共にある。
素晴らしい写真家は生きて流れていた時間の中のその一瞬を生きたまま切り取る。
そういう写真はその時の光や音、空気やにおいや気持ちを強く想像させてくれる。
想像はアナログな行為だ。
人によって、気分によって、時間によって、それぞれの想像があるからだ。
誰も正しくないし、誰も悪くない。
なんだか最近世の中にめっきり減った気がするアナログな時間が流れる一冊。
おすすめです。
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