2006年12月、ビーコントレーニングのお手伝いに行った。
急な告知だったので、参加者が集まらず、プライベートに近いトレーニングとなった。
参加者が持ってきたのが「PIEPS/ DSP」だった。買って初めて使うらしい。
簡単な使用方法のレクチャーがあり、すぐに実践のトレーニングに入った。
デジタルで3本アンテナを搭載した「PIEPS/ DSP」は、デジタルビーコンの雄「TRACKER DTS」に近い動きをする。
表示された矢印に向かって、数字の小さくなる方向へ進めば、埋没者に近づいていける。
立ち止まってビーコンを振り、電波の強い方向を見極めながら捜索するアナログビーコンに比べてとてもイージーだ。
リンゴを半分に切ったような電波特性などの知識がなくてもサクサク近づいて行く。
その光景は「TRACKER DTS」で見慣れているから驚きもしないが、驚いたのは、複数捜索機能だ。
本体左下にゴルフのピンのような旗マークのボタンがある。
第一埋没者を特定できた。
しかし埋没者は1人ではなくて複数いるようだ。
この時このボタンを2秒ほど長押しする。
すると「PIEPS/ DSP」は第一埋没者の電波を自動的にカットして、次に近い埋没者の電波を拾い始める。
この機能はすばらしい。
どこのビーコントレーニングでも必ず、複数捜索は課題となる。
第一埋没者の電波を切らずに次の埋没者を特定する力が求められるのだ。
ここに来てハードルは少し高くなる。
’05シーズンの発売当初からこの機能はあった。
しかし当初の「マーク機能」は解析速度が遅く、もたつくところが気になった。
1人目はクリアするが、2人目を「マーク」しようとすると考え込んでしまうような動きをしたのだ。
「コレでは使えない」当時はそう思った。
輸入元に問い合わせてみると、発売当初から仕様変更はないという。
「でもねぇ、所詮ハンダ付けとかは手作業でやってますから、その辺の精度が上がったのかもしれません。」
今、「予算には余裕があるから・・・」とビーコンを相談されたときは、この機種をオススメしている。
コメント