長い話の続きだ。
年明け早々に技能テスト(路上)を受けた。
ワタシはこの試験を何度か受けているが、今回新しかったのは「自主経路走行」だ。
試験中「じゃ、信号越えた先のトラックの後ろで左に留めて」とやおら指示が出る。
地図を出し「今停まっているのがここのA地点です。このB地点まで行ってください」
読図して、そこまでの経路をイメージする力を問うのだ。
あたりの道に馴染みがないわけではないが、試験となるとこちらも緊張するし、いくつ目の信号で曲がれば良いのか、そんなことにも気を使わなければならぬから気苦労する。
路上での試験を終え、そこまで減点が「30」を超えなければ、試験場に戻って「方向変換」か「縦列駐車」をやるのも初めてのことだった。
外で失敗するとそれはやらせてもらえないらしい。
「午前中もね。一人いらしたんですよ。路上は良かったんですけど、場内に戻ってきて方向転換で脱輪しちゃった。すぐ停まって、切り返しをすれば、1回目は減点の対象にならなのに、そのまま行っちゃったからブレーキ踏まれて不合格。ね、皆さんも気をつけてくださいね」
直前の説明で試験官はそう笑った。
この試験にワタシは3回も落ちたのだ。
1回目の試験はひどかった。
普段AT車に乗っているので、ギアチェンジに手こずった。3rdが入らない。ドッ、ドッ、ドッとノッキングしていかにも乗り心地が悪い。
しかも、我が家のオンボロはオンボロでも外国車だから、ウィンカーとワイパーのスイッチを間違える。
試験官の印象が良いわけがない。
1台の試験車に3人の受験者が乗るが、その日は誰も受からなかった。
2回目もさほど変わらなかった。
クラッチのつなぎがうまくいかない。ウィンカーもまた間違えた。
ただ、この日は2人乗車で、同乗の人が合格した。
なるほど、受かるだけのことはあって、グゥーとアクセルをふかしギアを上げて行く。左右の安全確認など見事なものだ。
何を求められているのか分かった気がして、次は受かるかも知れないと思ていた。
ところが、世の中は、そう甘くない。
立体交差との合流で、止まったつもりだったかが「あまい」と怒れられた。
その後、40km制限のところで速度超過をしたらしい。「自主経路走行」以前に試験は中止となった。
ワタシはこれまでの運転免許はすべて試験場で取っているが、卒検でこんなに落ちたのは初めてだった。
さて、2/2(金)、とうとう4回目の試験。
出がけに、今日は上の娘が中学入試に合格した日であると聞かされた。縁起が良いではないか。
受験票を受け取ると「2号車/2番」と右肩に書いてある。「22」づくめで素晴らしい。
なんだか半分受かったような気になった。
1人目の人の「自主経路」が終わった。
場内に戻っての「方向変換・縦列駐車」までいかなかったから、この人は不合格になるようだった。
交代してからの試験はまずまずだった。
アクセルを踏み、ブレーキも使って、半クラッチに気を使った。ウィンカーを間違えることももうない。
慣れた道だったから「自主経路」も卒なくこなしたつもりだった。
ところがだ・・・。
「はい.じゃあ、次の人に替わって」
・・・・・・。
「落ちたのか。なんでだろう? また、落ちたのか・・・」
大きくしくじったように思わなかったから、さすがにグッタリした。
こんなことになるなら「仮免もらえるなら御の字」なんて思わずに、どんな屁理屈でも並べて暴れれば良かった。
そう思った。
果たして、3番目の女の子も「自走経路走行」中に試験は中止となり試験場に戻ってきた。
「じゃ、トランクを開けますから、お荷物を忘れないように」と言って、試験官は車を降りた。
場内では大型二輪の試験が行われている。
「またここに来なければならないのか・・・」グッタリした思いで景色を眺めた。
1番の人が呼ばれ、注意点、改善点の説明がされた。
次かと思っていたら、1人飛んで女の子に説明をしている。
ここで黄色い券を受け取ると、また¥2,400-の印紙を買って、次の試験日の予約をしなければならない。
「じゃ、2番の○○さん、場内での方向転換に行きましょう。荷物は後部座席に置いてください」
・・・・・・。
こうして、ようやくワタシは合格した。
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さぁ、長い話はここでやめよう。
今は、この卒検に合格してもすぐに免許がもらえない。
「取得者講習」(¥13,400-)という、お金集めとしか思えない講習を自動車教習所に受けに行き、そこでハンコをもらってようやく免許がもらえるのだ。
2/2に試験に受かったのに、一番早い「取得者講習」は2/20だという。
そうこうしているうちに、ワタシは自転車通勤が一番楽な交通手段となり、免許は手にしたけれど未だに運転はしていない。
どうか、12月生まれの人は気をつけて。
「平成○○年の誕生日が更新かぁ」などとのんびり構えていると大変なことになる。
キ
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